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所長コラム

株主の皆様へ(第58回)

第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の転換完了と
IXI業績予想修正のご報告
~グループ経営基盤強化のための目論見とその結果について~

藤原 洋

 株主の皆様におかれましては、紅葉の季節を迎え如何お過ごしでしょうか。これまで、株式会社アイ・エックス・アイ(以下、IXI)のTOB(株式公開買い付け)を行うための資金調達を目的とした第1回無担保転換社債型新株予約権付社債(以下、新株予約権付転換社債)発行について株主の皆様からご理解を頂きながら進めてまいりましたが、本日をもちまして、発行いたしました110億円の新株予約権付転換社債が転換完了となり、また、同日、IXIの2006年3月期通期業績予想修正がなされましたので、ここにご報告させて頂きます。

1.IXIのグループ入りの目的

 当社は、創業以来一貫して、”Everything on IP,and IP on Everything.”(あらゆる産業分野にIP〔インターネット・プロトコル〕を!)を企業理念にIP技術に特化した事業展開を行ってきました。そしてインターネットの商用化約10年の歴史の中でIRIグループは、通信事業者の電話事業からインターネットへの移行支援、コンテンツ事業者への情報発信拠点提供、端末メーカーへのIP組込み技術の提供において、中立的かつ中心的な役割を担ってきたと自負しております。そして、今後は、これまでのようなインターネット・インフラ整備から、企業ユーザーと個人ユーザーを対象とした、インターネットの利活用の時代へと大きく変化していくものと考えられます。以上のような時代背景の下、企業ユーザーに強力な顧客基盤とインターネットと極めて親和性の高いGIS(地理情報システム)技術を有するIXIのグループ入りは、IRIグループの成長の加速と経営基盤強化のための2005年度の最重要事項として位置づけております。

2.IXIのTOBのための資金調達について

 IXIは、既にTOB方針決定当時(2005年7月)、東証2部上場の時価総額約250億円の優良企業としての頭角を現しつつある段階にありました。この決定に前後して連結子会社2社(IRIユビテックとブロードバンドタワー)の上場が決定しており、資金調達手法には、様々な選択肢の中から、キャッシュフロー経営、株式希薄化などから総合的に判断し、新株予約権付転換社債による資金調達をもとにTOBを行うことが、グループ成長にとって、中心的役割を担うべきIXIに対する最善の策であると判断いたしました。また、転換未了期間の長期化とそれに伴う希薄化を防止するための対応策として、三井住友銀行による総額30億円のコミットメントライン契約の締結を行い、繰上げ償還コールによる転換促進を併せて行ってきました。その結果、転換が促進され、このたび110億円全額の転換が完了した次第であります。8月8日の社債発行後3ヶ月未満での110億円の転換完了を本日迎えることができたのは、繰上げ償還のためのコミットメントラインの設定と償還コールによる結果であると、私は考えております。

3.IXIの通期業績予想修正について

 大局的見地に立った、成長性の加速による企業価値向上という目的達成のために、あらゆる手段を駆使することは、企業経営にとって最重要事項であると考えておりますが、このたびIXIのグループ入りという同目的の妥当性を検証する機会が新株予約権付転換社債の転換完了と同日に訪れることとなりました。既に株主の皆様は、ご存知のこととは思いますが、改めてIXIの2006年3月期の業績予想が以下のように修正されましたことをご報告させて頂きます。

連結売上:
前回予想
193億円
修正予想
352億円
連結経常利益:
15.6億円
27.4億円
連結当期利益:
7.8億円
14.1億円

 このように、株主の皆様のご理解とご支援によりまして、IXIは、IRIグループ入りすることができましたが、既に株主の皆様のご期待に応える業績を出しております。このIXIグループ入り効果は、IRIグループの全企業に波及し始めており、このような一連のグループシナジーの中間結果も含めて、IRIグループの第1四半期決算発表(平成17年11月10日予定)も控えております。

 前回にもお願いしました通り、株主の皆様には、IXIのIRIグループ入りを目的とした、新株発行による資金調達に対して、多大なるご理解を頂きここに改めて御礼申し上げますと共に、今後とも変わらぬご支援の程お願い申し上げます。万障お繰り合わせの上、第10期の第1四半期決算説明会(平成17年11月14日予定)におこし頂きますようお願い申し上げます。

2005年11月4日
株式会社インターネット総合研究所 代表取締役所長 藤原 洋

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