株主の皆様へ（第62回）
『IXIの第三者割当増資の引受けについて』
～IPエンタープライジング事業強化による今後のグループと本体の成長戦略～
藤原 洋
立春を過ぎ、時折春を感じる季節となりましたが、株主の皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか。今年は、年初から様々な経済ニュースが飛び込んで来る波乱含みのスタートとなりましたが、こういう時こそファンダメンタルズへの回帰の重要性を再認識しつつ、当社および当社グループでは、「IPテクノロジーのファンダメンタルズ提供企業グループ」として、日夜、事業成長のための事業拡大と研究開発とに取り組んでおります。さて、今回は、昨日発表させて頂きましたとおり、当社の連結子会社である株式会社アイ・エックス・アイ（以下、「IXI」）（当社持分比率52.47％）は、平成18年2月27日開催のIXI取締役会において、公募および当社を引受け先とした第三者割当増資の実施を決議したことを受けて、当社は、IXIの第三者割当増資を引受けることといたしましたので、この決定に関する背景・目的などについて述べさせて頂きます。
1． 当社が引受ける第三者割当増資の内容
（１）IXIの発行新株式数普通株式8,000株
(内訳）公募による新株式発行数 4,000株
第三者割当による新株式発行数 4,000株
（２）発行価額
平成18年3月8日（水）から平成18年3月13日（月）までのいずれかの日に決定されます。
（３）新株式発行後のIXIの発行済株式数
75,186.5株
２．IXIの第三者割当増資に対応する当社の資金手当てについて
現在のIXIの株価推移から推定される当社引受けのための必要資金については、当社の事業資金内に収まるという判断をしており、本件についての新たな資金調達の予定は、特にございません。３．『IPエンタープライジング事業』をコアとする今後の当社グループの成長へ
～ IXIの第三者割当増資引受けの背景と今後の経営戦略 ～
株主の皆様の多大なるご理解とご支援によって、昨夏のIXIの当社グループ入りによる当社グループの顧客層は、通信事業者、コンテンツ事業者、電子機器メーカーに加えて、一般企業へと拡大することができました。この結果、当社グループは、事業規模と営業利益を大きく拡大することができました。さて、IXIは、当社グループ入り後、企業顧客に対するGIS（地理情報システム）の応用技術をコアコンピタンスとするITシステムの設計・企画を中心とする「IT業界の建築設計事務所」的役割が増加し、多くの大手コンピュータベンダーおよびSIer（システムインテグレータ）に対する中立的なポジショニングが鮮明化し、事業規模が急拡大しており（前期の約2倍の事業規模を達成予定）、このため、事業資金の需要も拡大してきております。このような背景から、当社の増資引受けの目的は、当社グループ入り後、更なる急成長を始めたIXIの事業拡充へ向けた財務体質強化、およびIXIとの連結関係を維持していくことによる当社グループの経営資源の共有を図ることにあります。即ち、当社としましては、通信ネットワーク市場、コンテンツ市場、電子機器市場に続いて、IPネットワーク技術への需要の急拡大が予想される一般企業市場において、IXIを先駆けとした当社グループ全体の企業顧客層の開拓がグループ経営戦略上きわめて重要であると判断いたしました。
また、当社本体の事業につきましては、1999年末の東証マザーズ上場後約5年間をかけて、本体で育成したヒト・モノ・カネの経営資源をコアに、IP技術の応用分野別に子会社群を整備してまいりました。この結果、IRIユビテックとBBTowerの上場とIXIの当社グループ入りによって、前期までにおいて、「IP技術を全産業分野へ適用する」（当社経営理念）顧客層に対応した子会社群の整備が完了したと考えております。
以上のような背景から、現在、既に、当社本体事業として、これらの「子会社群の事業を束ねる本体事業の準備」に入っております。従って、当社本体につきましては、今後、「事業持株会社的位置づけ」から「顧客別グループ企業群を有する事業会社的位置づけ」へ移行できる準備を進めております。経営戦略としては、「創業後3年間は、技術のコアを当社本体で蓄積するフェーズ」、「上場後5年間は本体で蓄積したコア技術をもとに子会社群を整備する分散型成長フェーズ」、そして今後は、「グローバル戦略に基づく本体事業をコアにした事業収束型成長フェーズ」へと発展・進化させてまいりたいと考えておりますので、株主の皆様には、尚一層のご支援・ご協力をお願い申し上げます。
最後に、株主の皆様におかれましては、3月４日（土）に名古屋市にて、東京IPO、松井証券共催の個人投資家の皆様を対象とした会社説明会を開催させて頂きますので、お時間の許す限りご参加頂きますようお願い申し上げます。
2006年02月28日
株式会社インターネット総合研究所 代表取締役所長 藤原 洋
