平成16年3月15日
各 位
会社名 株式会社インターネット総合研究所
代表者名 代表取締役 藤 原 洋
(4741 東京証券取引所 マザーズ)
平成16年6月期下半期の業績急拡大による通期業績予想修正
~下半期での売上 約100億円、経常利益2.8億円、当期利益6.7億円を予想
ビジネスモデル多様化と子会社・関連会社の上場戦略による新成長フェーズへ~
株式会社インターネット総合研究所(本社:東京都新宿区、代表取締役所長:藤原 洋)は、平成16年6月期の下半期の業績見通し、ならびに平成16年6月期(通期)の業績見通しの修正をいたしましたのでお知らせいたします。
当社は、当上半期において、IPネットワーク事業として、従来の通信事業者向け技術支援事業に加えて、エンタープライズ向けソリューションビジネスにおけるNI(ネットワークインテグレーション)事業に着手し売上の拡大を図ってまいりました。当下半期においては、この成果を受けてNI事業の利益率向上を目的としたコスト低減を重点的に行ってまいりました。また、ビジネスモデルを多様化して収益機会を創出するため、本年1月に平成電電株式会社よりISP(インターネット・サービス・プロバイダ)向けダイヤルアップ接続事業(バーチャル・アクセス・サービス事業、以下VAS事業)の営業譲渡契約を正式に締結し、2月から当社の新規事業として営業を開始いたしました。当社は、平成9年の日本初の商用IXである日本インターネットエクスチェンジ株式会社(JPIX)の設立を先導し、当時より大手ISPを顧客としたコンサルティング業務を手がけてきた実績から、VAS事業においても新規営業案件の獲得に繋がりました。当下半期において当該VAS事業での新規顧客の獲得により新たに収益が拡大するものと見込んでおります。
また、当社のグループ経営における成長戦略として子会社・関連会社の株式上場による自己資金調達力の強化を掲げておりますが、その第一弾として株式会社パソナテックが平成16年3月9日に店頭市場に上場いたしました。パソナテックは、大手IT企業を主要顧客とする技術者派遣事業を行っておりますが、IT業界の旺盛な人材需要に支えられ順調に業績を拡大しております。当社とパソナテックの事業面の協業は、当社の有するトップエンジニアとパソナテックから派遣されるサポートエンジニアが混成チームを組むことによって、上流エンジニアリング工程だけでない一貫したエンジニアリングサービスを顧客企業に提供することが可能となりました。このような混成チームを構成することによって案件ごとに協業し、顧客企業のニーズに対応しております。
当社は、ビジネスドメインとして、従来、IPネットワーク事業とIPプラットフォーム事業に集中してまいりました。他方、パソナテックのビジネスドメインは、IT分野だけでなく広範なビジネスドメインにわたっております。今後、IPネットワークが様々な産業分野へ拡大することに伴い、両社が積極的に協業することによるシナジー効果はさらに増加するものと考えております。
今回の新規上場に際して、投資家からの期待が非常に高かったことに対応して流動性を提供するため、パソナテックの主幹事証券会社からの要請等もあって当社が保有していた株式(約25%)の一部を3月9日から本日までに売却いたしました。当該売却に伴い、連結ベースで4億98百万円の特別利益(関係会社株式売却益)が発生いたしました。今回の売却により当社のパソナテックに対する出資比率は約17%となりますが、今後も引き続き当社の関連会社としてシナジー効果の生まれる協業を積極的に行ってまいります。
以上から、平成16年6月期下半期の連結業績を、売上高98億68百万円、営業利益3億22百万円、経常利益2億88百万円、当期利益6億76百万円と予想しております。したがって、平成16年6月期(通期)の連結業績予想を、売上高195億円、営業利益65百万円、経常損失1億10百万円、当期利益5億円に修正いたします。
業績修正の理由は、当社において、積極的な営業展開により売上高が大幅に増加いたしましたが、新興通信事業会社等に対する機器販売が多く、改善努力は継続的に行っているものの、当社が従来行ってきた技術支援ビジネスやコンサルティングビジネスに比較して利益率が相対的に低いこと、各種コンサルティング案件においても外注費用が増加して利益率が低下したこと等の理由から、売上高の増加に応じた販売費・一般管理費の増加を吸収することができず営業損失となる見込みのためであります。また、子会社において、事業環境の変化等から当初計画より事業の立上げが遅れており、従来予想よりも営業損失が拡大する見込みであります。
当期損益につきましては、上述しましたとおり、関連会社であるパソナテックの株式売却に伴う特別利益(関係会社株式売却益)を計上したこと等によるものであります。パソナテックの株式売却については、連結ベースでは売却益が4億98百万円となります。なお、当社単体では、売却関連損益(純額)2億4百万円の特別利益計上となります。
平成16年6月期の連結業績予想(平成15年7月1日~平成16年6月30日)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
前回発表予想(A) | 17,500 | 415 | 235 | 335 |
今回修正予想(B) | 19,500 | 65 | △110 | 500 |
増減額(B‐A) | 2,000 | △350 | △345 | 165 |
増減率(%) | 11.4% | △84.3% | △146.8% | 49.3% |
(ご参考)前期実績 (平成15年6月期) |
11,306 | △349 | △1,135 | △1,487 |
(金額の単位:百万円) |
平成16年6月期の単体業績予想(平成15年7月1日~平成16年6月30日)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
前回発表予想(A) | 6,500 | 120 | △65 | △65 |
今回修正予想(B) | 8,500 | △100 | △270 | △70 |
増減額(B‐A) | 2,000 | △220 | △205 | △5 |
増減率(%) | 30.8% | △183.3% | -% | -% |
(ご参考)前期実績 (平成15年6月期) |
2,437 | △515 | △543 | △2,944 |
(金額の単位:百万円) |
(注) 業績予想につきましては、現時点で入手可能な情報に基づき当社で判断したものであります。予想には様々な不確定要素が内在しており、実際の業績はこれらの予想数値と異なる結果となりうる場合をご承知おき下さい。
当社グループの構成については、IPネットワーク事業分野では、当社を中心として株式会社ブロードバンドタワー、株式会社ブロードバンド・エクスチェンジ、株式会社インターネット シーアンドオーから構成されます。また、IPプラットフォーム事業分野では、当社内のユビキタス研究所、タウ技研株式会社が属します。前期までは、当社が公募増資等によって調達した事業資金を、有望な各子会社をはじめパソナテック等の各種事業会社に投資して事業を創造・成長させる「先行投資段階」と位置づけ、初年度約1億円の事業規模をグループ全体で100億円超まで拡大することに注力してまいりました。当期より当社グループ経営も新たなステージを迎え、グループの子会社・関連会社も投資フェーズから新たな成長ステージへと変遷しております。これら子会社・関連会社の積極的な株式上場戦略をとることにより、当社グループ全体の企業価値を顕在化しつつ総合的な企業価値の増大を図ってゆく所存であります。
以上
本件に関するお問合わせ
株式会社インターネット総合研究所
財務部:荒木・宮嶋 E-mail:press@iri.co.jp
TEL:03-5908-0711 FAX:03-5908-0719