平成13年3月6日
各位
株式会社 インターネット総合研究所
(コード 4741 東証マザーズ)
IRIがパソナテックに資本参加、パソナグループと広範囲な提携
~ コア事業の強化とIT人材の質・量の拡大に組織的に対応 ~
株式会社インターネット総合研究所(代表取締役所長:藤原洋、本社:東京都中央区、以下IRI)は、株式会社パソナテック(代表取締役社長:森本宏一、本社:東京都渋谷区)の普通株式25.5%を取得(取得金額約26億円)することで、基本合意に達しました。株式会社パソナテックは、ITスタッフ登録者数で日本最大規模のIT技術者の派遣・紹介企業であります。
また、同時に株式会社パソナ(代表取締役社長:上田宗央、本社:東京都千代田区)の普通株式2.7%(取得金額約10億円)を、3月末に予定されている株式会社パソナの第3者割当増資において取得する予定であり、パソナグループと広範囲な資本・業務提携を結びます。株式会社パソナは、日本ではNO.1の総合人材派遣・紹介企業であります。
1. 取得の目的
株式会社パソナでは、株式会社パソナテックをパソナグループにおけるIT・インターネットに特化したエンジニア・クリエーターの派遣・紹介事業のコア企業とする戦略です。 IRIは、株式会社パソナテックとIT分野に重点指向した戦略的な業務関係を構築して参ります。具体的には、以下にあげるようなシナジー効果を狙いとしております。
(1)データセンターやBBXなどのコア事業の強化
IRIのコア事業であるインターネット・エクスチェンジ(IX)、インターネットデータセンター(iDC)、ブロードバンド・エクスチェンジ(BBX)の企画・設計・構築・運用事業、さらに、周辺コア事業と位置付けている24時間運用・保守事業、コールセンター等のカスタマーサポート事業、Web構築支援事業、Eコマース支援事業、ブロードバンド・コンテンツ制作支援事業、などでも総合的な人材供給が急務となっております。IRIでは、人員リソース不足の構造改善とコア及び周辺コア事業の立ち上げスピードアップが図れるものと期待しております。
(2)相互営業協力、派遣・紹介事業の支援
IRIでは高度なネットワークエンジニアを有していますが、ユーザーによっては、中低位のエンジニア、補助コンサルタントの需要も多く、ビジネス機会の拡大につながります。今回の提携により、ネットワークのトップクラスからミドルクラスのエンジニア、ソフト開発、OA機器操作に至るまでの総合的なIT人材供給基盤を確立致します。特に、IRIでは、通信・放送・インターネット系企業への人材派遣・紹介事業を支援いたします。 また、IRIが資本・業務提携関係にある企業、及びIRIが30%出資のベンチャーキャピタル事業を営むモバイル・インターネットキャピタル株式会社が出資・インキュベーションを実施している企業などに、パソナグループの人材アウトソーシングサービス(IT、金融実務経験者、バイリンガルなど)を提供していく予定であります。
(3)教育・研修による技術者の質・量の拡大
IRIが得意とする高度なインターネット運用技術やノウハウと、株式会社パソナテック、株式会社パソナに登録している裾野が広く豊富な人材を組み合わせることにより、IT人材の質及び量のアップを図ることが可能となります。さらに、IRIでは募集・採用面における費用面や時間面での効率化を図ることも可能になります。 IRIでは優秀な技術者を組織的に確保・育成する場や仕組みを整備することで、中期的な経営基盤の安定につながるものと確信しております。具体的には、ITエンジニア育成のための教育・セミナー事業(IT教育プログラムの作成、IT資格・検定事業など)を共同で展開していく計画であります。
(4)コールセンター、ヘルプデスク事業の強化
IRIでは、通信事業者や電子商取引関連事業者向けのコールセンターやCRM(カスタマーサポート)事業の強化を図ります。 パソナグループがコールセンター事業へ人材派遣し、IRIはコールセンター事業での技術面での支援やデータセンターとの連携などにおいてサポートします。 なお、株式会社パソナはスペイン最大の通信企業であるテレフォニカグループのひとつで世界最大級のコールセンター事業を展開しているアテント社(本社:米国マイアミ)と、合弁会社アテントパソナ株式会社を設立しています。
(5)顧客層の拡大
現在、IRIでは通信・インターネット・CATV事業者、電子商取引関連事業が主要な顧客でありますが、パソナグループとの提携により、IT産業全般、金融・その他産業への顧客リーチを広げることが可能となります。
2.今後の業績に与える影響
2002/6期より株式会社パソナテックはIRIの連結対象(持分法適用会社)となり、持分法利益は中期安定成長していく見通しです。また、IRIには上記の取得の目的で示したようなメリットが見込める上に、IT人材派遣・紹介の支援、教育・研修事業、Web構築支援事業などにより、少なくとも初年度から年間1~2億円程度の安定成長をする営業キャッシュフロー(税引前利益)と持分法適用連結利益の向上を見込んでおり、本件のIRI本体への補完性や相乗効果は高いと判断しております。
一方で、本件により発生する投資消去差額は1年で一括償却する方針であるため、2002/6期には総額25億円程度の投資消去差額を営業外損失として計上し、連結決算は表面上赤字となる見込みですが、営業キャッシュフローに与える影響はありません。
※パソナテックの会社概要等は別紙のとおりです。
別紙1
(株式会社パソナテック会社概要) 2001年3月6日現在
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本件に関するお問合せ
株式会社インターネット総合研究所
経営戦略室 広報担当 神田
TEL:03-3548-6149(直通)
FAX:03-3548-6162
E-mail: press@iri.co.jp